ワイヤロープについて
以前に当社線材Gの主力製品のPC鋼線について、ブログで紹介させて頂きましたが、
ワイヤロープもPC鋼線に並ぶ当社線材Gの主力製品である。
PCについては、前回ご紹介の通り一般的には馴染みのない製品ですが、ワイヤロープは鉄から作る線材製品の最も代表的な製品で、日本語では鋼索、こちらの言い方はあまり馴染みはないかと思います。
代表的な用途では、エレベーター・コンテナクレーン・土建の現場で使用されるクレーン・レジャーで使用するロープウェイ・工場で使用するクレーン等々、
非常に多岐にわたる業界で使用されています。
当たり前ですが、ワイヤロープがないといくら超高層の建物を作ってもエレベータを動かし高層階に楽に移動することはできないし、
土建の現場では資材を吊り上げることはできない、また観光で山の頂に簡単に上がることもできない。
万が一ワイヤロープ切れたら人命に関わる、文字通り命綱でなくてはならない製品である。
歴史を紐解くと、元々は日本では、麻製のものが使用されていた。
スチール製のワイヤロープは、ヨーロッパで開発されたもので、明治維新の文明開化の時代と共に、
かの渋沢栄一公が事業化した数多くの事業の一つがワイヤロープである。
国内の最初の工場ができたのは、明治30年(1897年)、実に125年も前、以来今日まで日本の近代化に多大な貢献をしている製品である。
昨年の大河ドラマの中でも、渋沢栄一公が事業化した社の紹介をしているシーンがあり、
当社の扱っている社ではないものの、こういった製品を当社で扱っていることに少しばかり誇らしさを感じた。
現在、国内のワイヤロープの業界を取り巻く環境は、海外品の需要増や主要な需要分野である土建の大型プロジェクトの減少に伴い非常に厳しいものがあるが、
時代は変わってもワイヤロープの交換は必要だし、ワイヤロープに取って代わる製品は出てこないであろう。
こういった製品を扱っていることに誇りをもって、メーカーの拡販の一翼を担っていきたい思う。